近年、甘草に含まれるグリチルリチンに身体に効果がある作用があることがわかりました。 グリチルリチンは、肝臓に関する効果が特に注目されました。
日本人に多いウイルス性肝炎は、慢性化してしまうと肝細胞が破壊され、病気が進行する危険性が高くなります。グリチルリチンには肝臓の機能を高めて解毒作用を助けるだけでなく、肝細胞の粘膜を強化し、細胞が破壊されないように保護する働きがあるからと言われています。
実際の臨床結果を見ても、病気の進行を抑制する作用が認められており、グリチルリチン製剤は肝臓病の治療薬として用いられています。
このほか、■抗潰瘍作用、■電解質ホルモン様作用(細胞の活動を正常にする)、■抗炎症作用、 ■抗アレルギー作用、■解毒作用、などが認められたため、胃潰瘍やアレルギー性皮膚疾患などの 治療に利用されています。
[甘草の豆知識]
甘草は漢方薬の処方に広く用いられている薬草であり、医学の原典といわれる「ヒボクラテス全集」にもその効用が述べられており、洋の東西を問わず、その価値は高く評価されています。
特に漢方の古典「傷寒論」には、一味処方として紹介され、「急を緩め、諸悪を和し、百薬の毒を消す」と記されています。
甘草はマメ科の植物で、種類が非常に多いです。
漢方で用いるのはシベリアや蒙古、中国東北部に産するウラル甘草と呼ばれるものです。
日本で見られるのはユリ科に属する野生の植物で、漢方の甘草とは異なる種類です。
【お召し上がり方】
1日に目安として3〜5g程度をお召し上がり下さい。